★希少‼️ 冬の日のエマ　ペネロピ・ファーマー作　山口圭三郎訳　篠崎書林

〈解説文は全て独自で書いております。無断使用はご遠慮下さい。〉★昭和52年（1977年）初版発行。函有り。　　　　　紙カバー欠。★函＝背ヤケ、角スレ有り。表面に経年のスレ傷　　　汚れ有り。★本体＝三方に経年ヤケ、シミ汚れ有り。★★上記以外、内部は本文内に目立つシミ汚れ等なく、経年比で良好です。製本も堅牢で、豪華な布張り。通読に支障は御座いません。★★　ファーマーは篠崎書林から、「夏の小鳥たち」「ある朝、シャーロットは」と本書の三部作、別に「骨の城」「陶器の人形」の短編集の2冊が出ています。　正直、当時ですら、子供ウケしないであろうと思われる山口幸平氏の装画、とても地味に思ったのを覚えております。未だに、このペネロピ•ファーマーの作品を、子供だった自分が手に取ったかが分からない。　所がですね！読みますと、この挿絵以外は考えられない程、引き込まれる物語+染みとおる挿絵なのです。　夢の中で行ったことがあるような風景、と思わせられる挿絵なのです。　ファーマーのお話は、空気感が静か。人のいない、大きな博物館の、日の差し込む広い絨毯敷きの階段の踊り場のような、そんな静けさ。　初めに「陶器の人形」を手に入れてから、ファーマーハンティングがはじまり、この5冊を揃えるまで随分年数が掛かり、私はいいおばさんになってしまいましたが、色褪せない魅力の本です。　シャーロットとエマの姉妹、本作では妹のエマが主人公です。「夏の小鳥たち」で不思議な少年から空の飛び方を習ったエマ、少年が去ると、飛ぶ力も無くなってしまいます。　今回は夢の中で、友達のボビーと一緒に空を飛びます。（つまり、ボビーも同じく夢の中でエマと会うわけです。）（皆様もきっと、空を飛んだ夢、見たこと有りますよね？）二人は時空を超えて、氷河時代や、何とエデンの園まで飛んで行ってしまいます。　夢の場面の間に折々混じる現実の学校生活の描写が、物語にしっかりした足場を作っています。　ファーマーファンで、探しておられた方が見えましたら。また、読んだことのない方も、心象風景を大切に思う方でしたら、きっと心に残る一冊になると存じます。　長期個人保管の、大変古い本です。上記★印と、画像より状態をご判断下さい。　古い本にご理解のある方との、嬉しいご縁を心よりお待ち致しております。

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